苦情の報告2023 (事例集)  よくある事例  Ⓓ 食物アレルギー対応

更新日:2023年09月27日


アレルギーについて事前にしっかりと確認していたのに !

 
よくある事例 Ⓓ 食物アレルギー対応

● 申出データ

契約形態 受注型企画旅行
申出人 参加者の母親
申込旅行 関東近郊 クラブ活動合宿3泊4日
旅行代金 20,000円 × 1名
出発日 2022年8月

申出内容

私の子供には重度の卵アレルギーがあります。子供が参加するクラブ活動の合宿旅行中の食事について、予めメニューの確認と旅館への事前のアレルゲン除去依頼を旅行会社にお願いしておりました。
ところが、夜に子供から連絡があり、旅館で出された夕食に卵が入っていて、腹痛と嘔吐に苦しんだと聞きました。
電話を受け、すぐ旅館に確認したところ、2品ほど卵が使われていたと言われました。最悪の場合、命に関わる重大なミスです。
息子からは、旅館から謝罪は無かったと聞いており、今後の宿の選定にあたっては検討をお願いします。
旅行会社は、アレルギー対応を引き受けた以上、最後まで責任ある対応をするべきだと思います。

会社見解

お客様からの連絡を受け、施設へ聞き取りを行ったところ、当日フロントへは情報が伝わっていたが、調理場へ情報共有がなされていなかったことが判明しました。併せて弊社でも調査を行い、学校と共にアレルギー情報取得や施設への依頼等対応を確実に行っていることを確認しました。
弊社に責任はないと考えますが、今回の事態を重く見た旅館側から宿泊代金相当額の払い戻しの提案がありましたので、同額を弊社から払い戻しさせていただきます。

解決 !

旅行会社として、お客様へ早急にメールと電話にてお詫びとお見舞い、また経緯説明を行うとともに、バス代を除いた宿泊代金相当額を払い戻し、ご納得いただいた。旅館に対しては、今後、再発防止対策を講じるとともに、その徹底を依頼しました。

解決の指針

旅行会社は食物アレルギー対応の旅館への仲介はするものの、食事の提供は旅館の責任においてなされるもので、旅館にその情報を確実に伝えることで債務は履行されます。
今回は大事に至らなかったことで、宿泊代金相当額の払い戻しでケースクローズしたようですが、フロントまで情報が伝わっていたことから、明らかに旅館側の対応に過失があり、相当額の慰謝料支払義務が旅館にあります。旅行者の命に係わることなので、旅館とともに今後の情報の確実な共有方法を検討すべきでしょう。
食物アレルギーの旅行者の食事については、旅行会社のスタッフは食物アレルギー専門家ではないので、旅館の対応能力を確認したうえで、十分な対応ができない恐れのあるときは、その理由を説明して食事に関する特別な配慮の申出を断ることも選択肢のひとつと考えます。旅館側の対応を確認してあれば、障害者差別解消法上も問題はありません。


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