苦情の報告2023 (事例集)  よくある事例  Ⓐ 営業時間前の取消し

更新日:2023年09月27日


当日の旅行開始前に連絡したのに取消料100% !?

 
よくある事例 Ⓐ 営業時間前の取消し

● 申出データ

契約形態 募集型企画旅行
申出人 女性 : 40歳
申込旅行 九州2日間
旅行代金 42,000円 × 4名
出発日 2022年9月

申出内容

当日の朝、家族のうち1名に高熱が出ました。旅行会社へ連絡しましたが、営業開始時間前で連絡が取れなかったため、航空会社へ直接取消しを申し出ました。
営業開始時間後に旅行会社へ連絡したところ、営業時間外の連絡であるため、旅行開始後の取消料100%がかかるとの案内を受けました。取消の旨を、航空会社へは旅行開始前に申し出たため、当日の取消料50%になるのではないでしょうか ?
出発前に取消しの連絡をしたくても、旅行会社が営業開始前なので連絡できません。100%の取消料には納得がいきません。

会社見解

取消料は旅行条件書に「当社の営業日、営業時間内に解除する旨お申し出いただいたときを基準とする」と明記されているので、今回の取消しのお申し出のタイミングでは取消料100%であると考えます。

解決 !

旅行会社(申込店舗)の営業開始時間前であったため、お客様が航空会社へ直接連絡を行った。航空会社もそれを承諾した対応をしたため最終的には、旅行開始当日の取消料50%という営業判断をしました。

解決の指針

今回のケースでは、100%の取消料収受はできないものと考えます。
旅行会社(申込店舗)の営業時間前を旅行出発時刻とした募集型企画旅行を実施するのであれば、当日営業時間前の取消への対応方法や、旅行当日の緊急連絡先などを書面にて明らかにしておくことが必要です。民法第142条は、期間計算の方法について、期間の末日が休業日に当たるときは、期間の末日が翌営業日に延長されると定めて、権利の行使を容易にしており、その趣旨からも旅行出発時刻前に解除権行使が可能なように旅行会社は体制を整えておくべきでしょう。
約款で出発日の旅行開始前と旅行開始後で取消料率が大幅に異なるよう定めている以上、旅行者に解除権を行使する方法を示さなければなりません。旅行会社(申込店舗)の営業開始時間前であることを理由に、旅行開始後の契約解除を適用して100%の取消料を収受するのは権利の濫用となるおそれがあり、適切ではありません。
今回の、旅行開始当日の取消料50%を適用するという判断は妥当なものでしょう。


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