苦情の報告 事例インデックス : 過去の主な事例索引 出発前に急逝。取消料は払わないといけないの ? (2018年)

更新日:2023年01月31日


CASE 7 タビマエ:申込後 旅行者死亡/契約内容の変更・取消
契約形態 募集型企画旅行
申出人 女性:40歳(娘)
申込旅行 ハワイ旅行
旅行代金 300,000円
出発月 2017年9月

申出内容

父が病気で入院することとなり、残念ながらその後亡くなってしまいました。いろいろと整理していたところ、父がハワイ旅行に申込していたことを知り、旅行会社に父が死亡したことを話し、旅行代金を返金してもらうよう伝えましたが、その際に取消料を差し引いて返金すると言われました。このような状況で取消料を請求されるのは納得がいきません。

会社側の見解

このたびはお悔やみを申し上げます。弊社といたしましては、旅行者本人が死亡された際の解除について規定がなかったため、約款に記載されている通常の取消料を差し引いての返金のご案内を致しました。

解決

旅行会社より旅行業協会に相談が寄せられ、旅行契約は「一身専属的な契約」なので、家族に対して取消料を請求することはできない旨を説明。相談人に全額返金することとなった。

解決の指針

旅行契約が「相続の対象」となるか否かが問題となります。現在の約款では、旅行者本人が死亡した際の取決めは存在しませんが、平成7年度の標準旅行業約款の改正時に、運輸省の(現・国土交通省)「新旅行業法の施行に向けて(中間作業報告)」にて、以下のような解釈が示されています。
【本人が死亡した場合の旅行契約の取扱いについてであるが、旅行契約は、一身専属的な契約であり、相続の対象とならないと解される。したがって、遺族は、解除を問題とするまでもなく支払済の旅行代金返還請求権を相続し、行使できることになる。(当然、取消料は不要である。)】このように公的な解釈は上記でしか述べられておらず、この問題は純粋に民事問題であるので、行政庁に解釈権限はなく、最終的には裁判所の判断によることになります。そもそも、旅行契約が一身専属的な契約であるとする法的な明文もないため、契約が無効となる理由も明らかではありません。しかし、反対に相続の対象となるとした場合にも、相続人が代わって旅行に参加できるかというと現実的ではありません。協会としては、運輸省がこうした公的見解を明らかにしている以上は、その解釈によって会員各社に指導せざるを得ないもので、トラブル防止のためにも、標準旅行業約款中に旅行者が死亡した場合の取扱いを定めて規定を設けるべきなのかもしれません。

特別補償規程の「外来性」の意味 心筋梗塞による水難事故死

特別補償の身体の傷害に関する規程で、支払い必要絶対条件として①急激性②偶然性③外来性の3点に該当する必要があります。これは、一般には事故・怪我といわれるものです。たとえば水難事故で亡くなったお客様で、「肺に水が入っていない」ので死亡補償金の対象とはならないことがあります。心筋梗塞という「疾病」に起因する死亡は、溺死という「事故」に該当しないので、死亡補償金が支払われることはありません。

▸ 苦情の報告事例集インデックス へ戻る