苦情の報告 事例インデックス : 過去の主な事例索引 解除権を出す基準がわからない ! (2018年)

更新日:2023年09月26日


天候要因 天候/旅行者の解除権
契約形態 募集型企画旅行
申出人 男性:58歳
申込旅行 JR利用北陸3日間
旅行代金 25,700円×2名
出発月 2018年2月

申出内容

「越前ガニ」と「金沢の寿司」を食べようと妻と2人で北陸の旅行を申込みました。ところが、今年の北陸地方は例年にない豪雪。ニュースを見ていると、北陸地方の幹線道路は車が立ち往生するほどの状態。
旅行を申込んだお店に電話を入れると、私たちが出かける出発日の3日前までは、JRから該当線区の「旅行見合わせのお願い」が出ているらしく、旅行を取り止めても旅行代金全額が返ってくるとのこと。ところが、今現在はその日までの判断しかされていなく、私たちの出発日は、旅行をキャンセルする場合には通常のキャンセル料がかかるらしい。新聞を見ると、福井市より「不要不急の外出を控え、可能な限り企業も操業時間を短縮するよう」要請がでている状況でしたが、旅行会社として「旅行を実施する基準」について教えてください。

会社側の見解

お申込みいただきましたJR付き宿泊セットプランは、JRが発表する具体的な旅行中止の慫しょうよう慂(発表時期、対象期間、対象線区) と宿泊機関の営業体制を確認し、実施を判断するものです。今回、北陸方面の中止慫慂の対象期間は2月6日~10日で発表され、その後2月12日、13日までと延長されました。
誠に残念ですが、お客様が出発する2月16日は該当せず、今現在の取消の場合はお客様都合として扱わざるを得ないので、通常の取消料の請求となります。

※ 慫慂とは、重大な災害等の場合に旅行を中止させる発令のこと。慫慂発令エリアのJR利用旅行会社商品は全額払い戻しになります。

解決

お客様は旅行者の解除権を主張され、全額返金を求めたが、これには該当しないと粘り強く説得。結果、旅行会社の説明に納得し、取消料を支払って契約を解除した。

解決の指針

募約款第16条2項3号で「天災地変、戦乱、暴動、運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止、官公署の命令その他の事由が生じた場合において、旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となり、又は不可能となるおそれが極めて大きいとき」とあります。
たしかにこの規定をお客様側から読むと、「豪雪は天災地変にあたる」ものなので、一切の取消は可能であると思われるものの、お客様の出発日に、豪雪によるJRの運行中止は生じておらず、不可能となっていないので、旅行者の解除権の適用とはなりません。
ただし、運送・宿泊機関が営業していることのみをもって、旅行について、「安全かつ円滑な実施」が確保されているとも言えません。実際に旅行を実施した結果、豪雪による旅行中の「重要な変更」に該当する変更が生じるような場合は、責任が問われることにもなりかねません。また、上記の第16条ではなく、旅行会社からの解除権(第17条1項7号)を行使してくださいというお客様がいますが、今回は解除要件に該当しませんので応じる義務はありません。

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