苦情の報告 事例インデックス : 過去の主な事例索引 夫は認知症で、一人で旅行は無理である。
旅行会社から断ってほしい。(2017年)

更新日:2023年09月25日


お客様対応 (障害者差別解消法を含む) 障害者差別解消法
契約形態 募集型企画旅行
申出人 Aさん(契約者) の奥様
申込旅行 スペイン9日間(旅行代金 @279,000円×1名)
出発月 2016年6月

申出内容

Aさんは過去数年、1人参加のリピーターでした。先日、Aさんの奥様から連絡があり、医者から認知症と診断され、1人での旅行は止められている。しかしながら、本人に自覚はなく、また、頑固な性格でもあるため、家族の言うことを聞かず困っている。旅行会社からAさん本人にお断りをしてほしい。

会社側の見解

Aさんのこれまでの旅行では、添乗員から特に報告は上がっていない。契約は成立しているため、旅行の申込みを無効にするのはむずかしいと考える。しかし、身近な家族からの申出であり、1人参加のため、旅行中に行方不明になったり、同ツアーの他の参加者の迷惑になる可能性があり、旅行会社としては、Aさん本人に同行者の同伴を条件として加えることとした。

解決

旅行会社から本人に連絡すると、Aさんは今回の旅行の申込をしたこと自体を忘れていた。

解決の指針

加齢による物忘れと認知症による物忘れは大きく違います。認知症の物忘れは自覚がなく、体験したこと自体を忘れる。ヒントがあっても思い出せない。判断力が低下する等の特徴があります。Aさんのような方を認知症と受付の時点で判断するのはむずかしいでしょう。また、実際認知症かどうかは、一緒に暮らすご家族の方やかかりつけのお医者様以外には判断できないと思われます。実際に過去のツアー中に問題があればお断りできますが、それでなければ、ご家族とよく相談する必要があると思われます。本件の場合も、法律的にはAさんが申込時に意思能力(事理弁識能力)のなかったことを旅行会社が立証できなければ、旅行契約は有効なものとして扱わなければなりません。しかし、そうは言っても、家族の申し出は重要な情報ですので、無視することなく、Aさん本人に率直に同伴者の同行を条件にしたいと提案して(法律的には強制はできませんが、Aさんが了解すれば良いことですので、提案することに問題はありません)、ことなきを得たものです。

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