苦情の報告 事例インデックス : 過去の主な事例索引 催行決定商品に申し込んだ ! 責任を持って実施して。(2016年)

更新日:2023年10月03日


契約内容の変更取消 (旅行会社から) 旅行会社の解除権 催行決定
契約形態 募集型企画旅行
申出人 女性38歳
申込旅行 「富山旅行」
(旅行代金 50,000円)
出発月 2015年8月

申出内容

8月29日に出発する旅行に7月17日に旅行代金を入金し旅行契約を結んだ。その直後に送られてきた契約書面には「旅行催行決定」との表記があった。
ところが出発1カ月前の7月28日 、複数の申込者がキャンセルをしたとのことで、旅行実施は中止するという。私は旅行のために、会社に夏季休暇を申請している。契約書面には「旅行催行決定」と記載されているのだから、たとえ参加者が私一人でも催行する義務があるはず。もし催行中止となると、不当表示の問題や契約違反になると思う。

会社側の見解

このたびはご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。お客様との契約締結時にはすでに最少催行人員を超える参加者がありましたが、同様のツアーを別の出発日で追加設定したところ、申込済の相当数のお客様がこの旅行に移ってしまいました。その結果、最少催行人員を大幅に下回ってしまったために、お申込みいただいた旅行の催行は中止とさせていただきました。しかし、お客様の申出について、社内で再度検討させていただきたく存じます。

解決

総合的に判断し、予定通り旅行を催行することとした。

解決の指針

募約款第17条第1項第5号および同第3項 には、あらかじめ契約書面に記載した最少催行人数に達しなかったときは、「旅行開始日の前日から遡って13日 目(日帰り旅行を除く国内旅行)に当たる日より前に旅行者へ通知することで、旅行業者は契約解除をすることができる」旨が記載されています。問題は、一度出した催行決定通知があるにもかかわらず、この約款の定めを適用できるかという点です。
企画・実施する旅行会社が「催行決定」「催行保証」「催行確約」などと記載した場合は、「最少催行人員に達しない場合には、一定の期日までにお客様に通知をすることで旅行を中止できる」という権利を自ら放棄することになり、このケースの場合には、お客様が主張する通り、契約違反としての責任を負わねばならないことになりますので、注意が必要です。

「法律の適応の順番」

お客様との契約の基になるものが「約款」ですが、「約款」に書かれていないものは多数あります。基本的に「法律の適応の順番」は次のようになります。①消費者契約法⇒②特約(お客様に不利にならないもの)⇒③約款⇒④商法⇒⑤商慣習⇒⑥民法
しかしながら、これらの法律は有機的につながっているので、事案によっては順番が逆転することもあります。いずれにしても、事案の内容を精査して慎重な対応が必要となります。

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