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更新日:2022年04月12日
2004年3月31日
下請法の一部改正が平成15年6月18日公布され、平成16年4月1日より発注する取引から施行されます。新しく「役務提供委託取引」にも下請法が適用されることになります。 以下にその概要を示しますので、各会員におかれましては関係先との取引についてご確認下さい。 1.旅行業務における下請法適用となる取引
<1>ツアーオペレーターに海外の予約・手配を委託すること。 <2>渡航手続き業務を他の代行事業者に委託すること等が対象となります。添乗員の依頼、電話受付等の人材派遣は対象外となります。 2.下請法改正の主旨
近年の経済のサービス化・ソフト化の進展に鑑み、親事業者と下請事業者間の現行の「製造委託・修理委託」取引に「情報成果物作成委託」、「役務提供委託取引」に係る下請取引が追加されました。 たとえば、旅行業者が海外旅行における海外手配業務をツアーオペレーターに委託している取引は、旅行業者は旅行者に対し旅行サービスの手配を行うという「役務の提供を業としておこなっており」、これをツアーオペレーターに委託する行為は「役務の提供行為の全部又は一部を他の事業者に委託している取引」に該当し、その「役務提供委託取引」を対象とした今回の改正された下請法が適用されます。 3.下請法(昭和31年制定)とは 下請法とは独占禁止法の特別法である。親事業者と下請事業者との間の製造委託、修理委託の取引を公正なものにするために、取引上の優越的地位の濫用となるような買いたたき、受領の拒否、下請代金の減額や支払いの遅延、物品の強制購入などの行為を禁止し、物品の製造委託等に係る書面の交付義務などを定めた法律である。 親事業者を資本金区分により「優越的地位にある」ものとして取扱い、下請事業者との取引内容に係る不当な行為を規制する。 親事業者が下請事業者に対して禁止されている行為は、現行においては次のとおりです。
a.受取拒否 b.下請代金支払いの遅延 c.下請代金の減額 d.返品 e.買いたたき f.強制購入 g.下請事業者が公正取引委員会又は中小企業庁長官に親事業者の違反行為を申し出た場合に、その行為に対する報復措置として親事業者が取引量の減少、取引停止、その他不利益な取扱をすること。 4. 改正の内容 <1>対象となる下請取引の追加 今回の改正で以下の取引が規制対象に追加された。 a.情報成果物(プログラム、放送番組、デザイン等)の作成に係る下請取引 b.役務(運送、ビルメンテナンス、情報処理等)の提供に係る下請取引 (ツアーオペレーターへの手配業務の委託がこれに該当します。) c.金型の製造に係る下請取引
<2>親事業者の禁止行為の追加 親事業者が行ってはならない行為として、次の行為が追加された。 a.下請事業者に対し自己の指定する役務の利用を強制すること。金銭、労務等の経済上の利益を提供させることによって下請事業者の利益を不当に害すること。 b.下請事業者の給付を受領した後にやり直させること等によって下請事業者の利益を不当に害すること。
<3>違反行為の措置の強化 違反事業者に現状回復措置に加えて再発防止措置をとる。公正取引委員会の勧告を公表する。
<4>罰金の上限額の引き上げ 書面の交付義務違反、書類の作成・保存義務、検査の忌避等の罰金が3万円以下から50万円以下の罰金に引き上げられた。 5. 親事業者と下請事業者の定義 下請法においては、適用対象となる下請取引の範囲を親事業者・下請事業者の資本金区分(資本金3億円超・5千万円超・1千万円超)と委託取引内容である製造委託・修理委託・情報成果物作成委託・役務提供委託の両面から定めており、この二つの条件が重なった取引により下請法が適用されます。
[親事業者と下請事業者の範囲] <1>資本金3億円を基準に規制されている取引 a.物品の製造委託・修理委託 b.プログラムの作成に係る情報成果物作成委託 c.運送、物品の倉庫における保管及び情報処理に係る役務提供委託
<2>資本金5千万円を基準に規制されている取引 情報成果物作成委託(プログラムの作成を除く) 役務提供委託(運送、物品の倉庫における保管及び情報処理を除く) ※下記の親事業者と下請事業者の関係において、旅行業者とツアーオペレーターの下請取引関係が適用されます
6. 親事業者の義務 下請取引の公正化及び下請事業者の利益保護のため,親事業者には次の4つの義務が課されている。 <1>書面の交付義務 委託内容・委託期間・支払代金・支払期日・支払方法等の具体的記載事項を記載している書面を交付する。
<2>支払期日を定める義務 下請事業者との合意の下に下請代金の支払期日を役務提供の日から起算して60日以内でできる限り短い期間内で定める義務がある
<3>書類の作成保存義務 委託内容・下請代金の金額を記載した書類を作成し、2年間保存する義務がある。
<4>遅延利息の支払義務 60日から実際の支払日よりまでの期間について、その日数に応じ未払い金額に 年率14.6%を乗じた額の遅延利息を支払う義務がある。 7. 親事業者の禁止事項(役務提供委託の場合 1.買いたたきの禁止 2.下請代金の減額の禁止 3.下請代金の支払遅延の禁止 4.割引困難な手形の交付の禁止 5.親事業者が販売する物品購入又は役務の利用強制の禁止 6.不当な経済上の利益の提供要請の禁止 7.不当な取引内容の変更及び不当なやり直しの禁止 8.報復措置の禁止 8.下請法違反事件処理 <1>下請事業者からの申し立て→親事業者の調査・検査→公正取引委員会の違反措置 a.警告:改善報告書の提出 b.勧告:公表、改善報告書
<2>罰則—下記の違反行為をした親事業者の代表者・代理人・使用人・その他従業者は、50万円以下の罰金に処せられる。 a.委託発注書類または電磁的記録の作成・保存義務 b.取引関係の虚偽報告および立入検査の忌避の場合
<3>独占禁止法による対応 下請法の対象とならない役務の委託取引は、優越的地位の濫用行為として「不公正な取引方法」として、違反処理手続きがおこなわれる。 9.資料の入手先について 改正内容につきましては、「公正取引委員会ホームページ」 にありますのであわせてご確認下さい。 ■問い合わせ先 本件についてのお問い合わせは下記までお願いします。 法務・コンプライアンス室 TEL:03-3592-1327
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