旅行業法関連・関係法令関連ガイドライン等、約款申請 他 1981年(昭和56年):旅行者の安全確保について

更新日:2022年04月12日


1981年(昭和56年):旅行者の安全確保について

(JATA NEWS LETTER 1982年3月11日号)

 最近のホテル火災に伴い、ホテル旅館の防災施設、安全対策が各方面から注目され、送客を担当している旅行業者の対応も例外ではありません。
 別掲のとおり2月24日(水)国内旅行常任委員会ではこの問題について討議され、JATAとしては取敢えず旅館三団体との話し合いの中で契約規準を検討する一方、消防庁等よりの具体的指示が出るまでは、過度的措置として昨年2月25日付け運輸大臣官房観光部長通達「旅行者の安全の確保について」(ニュースレターNo.214掲載、本号に再録)にもとづき、送客にあたっては特に同通達添付の了解事項(運輸省)の項5にそって社内にも指導徹底を図り、各社独自の判断で送客に当たられるようにお願いいたします。

旅行者の安全の確保について

官観業第82号
昭和56年2月25日

(社)日本旅行業協会会長殿

運輸省大臣官房観光部長

 去る昭和55年11月20日に発生した栃木県川治温泉におけるホテル火災事故により多数の死傷者を出したことに鑑み関係省庁で構成する「旅館・ホテル防火安全対策連絡協議会」を開催し、旅館・ホテルにおける防火安全上とるべき措置について検討した結果、別紙のとおり了解事項をとりまとめたので通知する。
 ついては、貴協会においても、本了解事項の趣旨を了知のうえ、旅行者の安全の確保を図るため、貴会員に対し、了解事項運輸省の項5に列記されている旅行業者がとるべき措置を励行するよう周知指導徹底方取り計らわれたい。
 また、貴協会が実施している添乗員研修その他の従業員研修においてこれらの事項に関する研修の充実を図ることとされたい。
 なお、了解事項運輸省の項5(1)にもとづく防火、避難施設等の状況に関する事前調査のため、旅行業者が所轄消防機関または建築関係の特定行政庁に対し行った照会については、了解事項消防庁の項4又は建設省の項3により回答を得られることとなっているので留意ありたい。

旅館ホテル防火安全対策連絡協議会における了解事項

(運輸省)
昭和56年1月24日
1.観光ホテル整備法(以下「整備法」という。)に基づく登録に際しては、検査済証の写し等を添付させる。なお、検査済証の写し等の添付がない場合は、当該建築物に係る検査済証の写し等の提出がなされるまでの間は、登録を差し控える。

2.ホテルの増改築については、整備法に基づく届出を遵守させるとともに、防火安全の観点から消防法及び建築法令を遵守し、十分な措置を講ずるよう指導する。なお、当該届出に際しては、検査済証の写し等を添付させる。

3.旅館、ホテルが消防法令及び建築法令に違反し、関係行政機関の改善指導又は措置命令等に従わない場合は、所管宿泊業団体が自主的制裁措置をとるよう指導するとともに、当該旅館、ホテルの登録取り消しを含む是正措置を講じる。

4.旅館業者に対し、所管宿泊業団体を通じ、次のことを指導する。
(1)防災設備等を整備すること。
(2)防火管理者の選任、消防計画の作成及び旅館、ホテル従業員に対する避難訓練の防災教育を実施すること。
(3)老人、身体不自由者等の宿泊に当たっては、非常時において安全、確実、迅速な誘導が可能となるよう十分配慮すること。
(4)宿泊客の到着後直ちに宿泊客に対し、避難口、避難方法を周知させること。

5.旅行業者に対して、次のことを指導する。
(1)旅館、ホテルと継続的な送客契約を締結する際は、当該建築物の防火、非難設備等の状況について事前に調査すること。
(2)老人、身体不自由者等の団体旅行者については、事前にその旨を旅館業者に連絡すること。
(3)添乗員は、団体旅行者が旅館、ホテルに到着後、旅館業者が直ちに非常時に置ける避難方法等を周知させているかどうか確認すること。
(4)団体旅行については、旅行者名、連絡先等を確実に把握しておくこと。
(5)あらかじめ定められている事故処理体制の徹底、事故時における避難誘導措置等についての添乗員教育の充実を図ること。