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更新日:2022年04月12日
(JATA NEWS LETTER 1992年10月1日号)
国内においてけん銃を使った犯罪の多発が社会問題となっていますが、このほど、次のとおりけん銃等取締り対策への協力について、JATA会員宛周知徹底方依頼がありました。(平成4年9月21日付け、運輸省運輸政策局長、警察庁刑事局長、警察庁保安部長、大蔵省関税局長、海上保安次長の連名による)
日本旅行業協会の皆様方には、平素から行政に対し深いご理解と多大のご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
ご承知のとおり、最近、国内においてけん銃による犯罪が多発し、国民の平穏な日常生活に対して重大な脅威となっています。政府としては、このような状況に対処するため、本年7月「けん銃取締まり対策関係省庁連絡会議」を開催し、関係行政機関相互の緊密な連携のもと、「けん銃取締りについて緊急に実施すべき対策」を推進していくこととなりました。 政府としては、全力を挙げてその取締りに当たってまいるところですが、より効果的な取締りを実施するためには、関係する業界の方々のご理解とご協力を得ることが不可欠であると考えています。つきましては、「けん銃取締りについて緊急に実施すべき対策」の趣旨をご理解いただいたうえ、海外旅行者に対する広報啓発、不審な旅行者に関する情報の通報等について一層のご協力をいただきたいと存じますので、傘下事業者及びその関係職員に対して周知徹底されるよう、よろしくお取り計らい願います。 けん銃取締りについて緊急に実施すべき対策 暴力団員のみならず、暴力団員以外の者によるけん銃使用犯罪の多発が、国民の平穏な日常生活に対して重大な脅威となり、我が国の治安の根幹を揺るがしかねない事態に至っている最近の情勢に鑑み、政府として、けん銃取締りについて緊急に実施すべき対策として、当面、以下の諸対策を推進することとする。
1.関係省庁の連携によるけん銃の徹底取締りのための方策
(1)けん銃取締り体制の強化
<1>総合的な取締り体制の構築 けん銃の徹底的な取締まりを行うため、関係省庁連絡会議に取締まりに関する関係省庁によるけん銃取締り対策部会を設け、総合的な取締まり体制を構築する。けん銃取締り部会においては、効果的なけん銃取締り推進ための具体策を協議、推進する。なお、地域レベルの情報交換等の連絡を密にし、一層の連携を強化するため、地方機関連絡協議会の設置を推進する。
<2>けん銃取締り体制の充実強化 取締りを担当する省庁においては、けん銃摘発のためのプロジェクトチームの編成、部内におけるけん銃に関する知識啓発、けん銃取締り(密輸入)に関する対策本部の設置等、けん銃取締り体制の一層の充実を図る。
(2)密輸に対する摘発の強化
<1>水際監視体制の確立 けん銃のほとんどが海外から密輸入されたものであることにかんがみ、取締りを担当する省庁の情報交換をより一層密にするとともに、取締り機器の整備・充実を図る等として、密輸に対する水際監視体制を強化する。 また、けん銃密輸入は、麻薬、覚せい剤等の密輸入に関係する暴力団関係者等によるものや、麻薬、覚せい剤等と同様のルートで行われている事例がみられることから、けん銃の摘発にも配慮して、麻薬、覚せい剤等の摘発の強化に努める。
<2>航空・船舶旅客対策 上陸審査等において、けん銃等の所持が判明した場合、警察等への通報等、所与の措置をとるとともに、密入国者の退去強制手続き等の業務の過程において、けん銃に関する情報を入手した場合は、関係機関に通報する。また、通関手続きにおいては、関係機関との緊密な連携の下、けん銃密輸入の可能性の高い入国旅客を的確に把握し、当該旅客に対し、重点的な検査を実施するよう努める。さらに、航空会社等の協力を得て、挙動が不審な入国旅客の情報等を収集し、活用をはかる。
<3>一般商業貨物対策 上陸審査等において、けん銃等の所持が判明した場合、警察等への通報等、所与の措置をとるとともに、密入国者の退去強制手続き等の業務の過程において、けん銃に関する情報を入手した場合は、関係機関に通報する。また、通関手続きにおいては、関係機関との緊密な連携の下、けん銃密輸入の可能性の高い入国旅客を的確に把握し、当該旅客に対し、重点的な検査を実施するよう努める。さらに、航空会社等の協力を得て、挙動が不審な入国旅客の情報等を収集し、活用をはかる。
<4>外国来郵便物対策 国際郵便を利用したけん銃の密輸入に対処して、関係機関との緊密な連携の下に、国際郵便の検査体制の強化に努める。
<5>船舶対策 小型船舶がけん銃密輸に用いられる事例がみられることから、けん銃の洋上積替えに利用されているおそれのある小型船舶に対する監視体制を強化する。また、けん銃仕出国からの入港船に対し、情報に基づき取締り対象を的確に絞り込んだ上で、徹底した立ち入り検査を実施するとともに、ぐ犯海域について洋上パトロールの実施を強化する。その際、暴力団が関与していると船舶に対しては、監視体制の強化を図るとともに、より徹底した立入検査を実施する。
(3)けん銃に対する特別取締りの推進
<1>けん銃特別取締り期間を設定 けん銃特別取締り期間を設定し、相互に緊密な連携を保ちながら、集中的な取締まりを実施する。
<2>暴力団員等に対する徹底追及 暴力団員及びその周辺者がけん銃を所持していることを念頭において、関係省庁の緊密な連携の下に、あらゆる法令を使い、幅広い捜索を行うとともに、突き上げ捜査の徹底を図り、さらに、暴力団員等に対する職務質問を強化して、けん銃摘発を推進する。
(4)国際協力の強化
けん銃仕出国等関係国に対し、我が国のけん銃規制について、理解と協力を求める。また、けん銃密輸の防止のためのけん銃仕出国等との二国間協力について検討する。さらに、国際刑事警察機構との協力の推進、けん銃仕出国の取締まり当局、税関当局との情報交換等を行い、海外におけるけん銃の取引等の状況について情報収集に努める等、けん銃密輸に係る情報収集を強化する。
2. 国民の理解と協力を得るための方策
(1)広報啓発活動の推進
<1>各種広報媒体の活用 けん銃の危険性、反社会性について広く国民への周知を図るとともに、取締り対策について国民の理解と協力を得るため、けん銃の密輸防止のためのキャンペーンを行うこととし、各種広報媒体による広報啓発活動を行う。また、都道府県、市町村その他地方公共団体の広報誌の活用に配慮する。さらに、資料提供、取材その他の機会を通じて報道機関に積極的に協力するよう留意する。 <2>啓発用リーフレット等の作成・配布 取締り対策について国民の理解と協力を得るため、啓発用リーフレット等を作成し、配布する。 <3>関係団体に対する広報啓発活動への協力要請 広報啓発活動をより効果的に推進するため、防犯協会等関係団体に対し、啓発のためのキャンペーンへの参加や広報啓発資料の作成、配布等について協力を要請する。
(2)関係団体に対する協力の要請等
<1>関係団体に対する不審情報通報の依頼等 けん銃の洋上積替え・密輸入の防止及び物流システムを通じたけん銃の一般への拡散の防止の観点から、国際輸送関係業界団体をはじめ、外国貿易業の団体、物流事業者団体等の関係業界団体、さらに漁業関係団体等に対し、不審な積荷、船舶等に関する情報を積極的に通報するよう協力を要請する。さらに、銃器・薬物監視協力員制度、不開港における税関名誉署長制度及び海上防犯指導員等の民間ボランティアを活用し、民間からの情報提供を依頼する。
<2>暴力団排除活動の推進 けん銃が暴力団及びその周辺に隠匿されることが多いことにかんがみ、暴力団排除気運の高揚のため、暴力追放運動推進センターの設立及び事業の推進を積極的に援助する。 また、国民と暴力団の関係を遮断し、暴力団の被害を受けやすい業界からの暴力団排除を推進するため、関係省庁の緊密な連携の下、関係団体に対する協力を要請するとともに、地域住民による事務所の撤去運動等を積極的に支援する。さらに、暴力団からの離脱促進を図る。
3. 法整備等
(1)けん銃事犯に対する厳正な処分 けん銃の不法所持等の事犯に対しては、悪質性の立証のための証拠収集を含めて、徹底した捜査と厳格な事件処理を行い、厳正な科刑が実現されるよう努める。
(2)けん銃に係る法整備 けん銃に関する犯罪の抑止効果をより一層高めるとともに、実効性のある取締りに資するとの観点から、けん銃に係る法整備に努める。
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