苦情の報告2020 (事例集) 添乗員が聴覚障害者に付きっきり。
これでは添乗員なしと同じ。

更新日:2023年02月01日


あるニャン事例 14 障害者差別解消法

契約形態 募集型企画旅行(添乗員同行)
申出人 男性:70歳
申込旅行 中国・西安5日間
旅行代金 64,000円×2名
出発日 2019年7月

申出内容

中国・西安のツアーに参加しましたが、参加者15名のうちの1人の方の耳が不自由で、会話に支障があったようです。介助者は同行していなかったため、添乗員がその人に付きっきりで、現地ガイドが案内した連絡事項も筆談で伝えていました。
添乗員はその人のフォローで精一杯で、他の参加者14名への接し方が疎かになっていました。
これでは添乗員が不在と同じです。添乗員にかかる経費をすべての参加者に払い戻すべきではないでしょうか。

会社見解

障害者差別解消法では、障害のあるお客様のツアー参加を一律にお断りすることや行動を制限することを禁じており、ご参加いただいた障害者に対して、添乗員が筆談に応じることや軽微なお手伝いをすることは、旅行会社が提供しなければならない合理的な配慮とされています。
なお、このたびご参加いただいたお客様は、過去に何度か弊社のツアーにご参加されておりますが、とくに問題なく、今回のツアーにおいても支障がないものと判断しました。
添乗員の配慮や援助につきまして、ご不快な思いをおかけしましたことは誠に遺憾に存じますが、予定された旅行サービスは提供させていただいており、旅程管理上の問題はなかったと認識する次第でございます。
せっかくのお申出ではございますが、添乗員経費の払い戻しにつきましては応じいたしかねます。

解決!

お客様の希望により、会社見解を説明した文書を作成し発送したところ、電話があり「添乗員経費の払い戻しを求めたつもりはない」とだけ言われ、ケースクローズ。

解決の指針

今回、参加した旅行者には、事前に症状をヒアリングシートに記入してもらい、その内容を手配担当者に確認したうえで、1人参加でも問題ないと判断したとのこと。
過去2年間で、北欧、メキシコ、アメリカにも1人で参加しており、大きなトラブルはなく、他の旅行者からの苦情などはなかったようなので、申込を受付けたことに問題はないものと思われます。
今回予定していた観光箇所はすべて見学でき、旅程管理業務に支障はありませんでしたが、この旅行者はことのほか活動的で添乗員が目を離すことができなかったようなので、今後の参加については、行き先や介助者の同行が可能かどうかを、旅行会社が総合的に判断する必要があると思います。

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