苦情の報告 事例インデックス : 過去の主な事例索引 国際航空券の返金に関して

更新日:2024年03月11日


2020年度はコロナウイルス蔓延の影響で、日本から海外旅行をする機会がほぼゼロになりました。一方で数は少ないですが、出張、留学などの理由で海外に渡航される方々が「手配旅行契約」で国際航空券を予約、購入するケースがありました。JATA/ANTAにこのチケットのキャンセルや返金に関する苦情相談が寄せられましたが、このページではその一例を取り上げてみます。

2020年度事例 海外事例 代金の精算

契約形態 手配旅行契約
申出人 男性:49歳
申込旅行 ドバイ行き往復航空券
旅行代金 787,840円(4名分)
出発日 2020年4月

申出内容

会社に出張費を申請し、タイのバンコクを経由してドバイに行く航空券を予約した。しかしながら、新型コロナウイルス蔓延の影響で搭乗予定便が欠航。航空券代金は返金されることになった。ところが、9カ月経過しているのに未だに航空券代金の返金がされない。
私の会社の経理担当者から、一刻も早く精算してくれと言われている。旅行会社は、「航空会社からの返金がないので返せない」と言っているが、私は旅行会社にお金を支払ったのだから、立て替えてでも返すべきではないのか。

コラム : 国際航空券の発券について

旅行会社を通して国際航空券(以下航空券)を購入する際、原則航空会社が発券をした航空券を旅行会社が購入するものではなく、IATA(国際航空運送協会)が認可した旅行会社で発券をした航空券を購入します。また、IATAは世界各地にBSP(Billing and Settlement Plans)という機構を作り、ここで、一括して旅行会社で発券をした航空券の精算業務を行っております。なお、旅行会社と航空会社との間で、直接航空券の精算や販売、発券はしておりません。

2020年に入り、コロナ禍で航空券の新規発券数よりキャンセル数が上回る中、4月1日付でIATAは「BSPネガティブビリングについての重要なお知らせ」と題した文章に基づく措置を発表しました。これは、IATAが認可した航空券を発券できる旅行会社に向けた案内で、「航空券がキャンセルされた後、今までのように一定の期日に精算しない」という内容でした。この措置が出され、航空会社と旅行会社との間で精算業務が膠着状態に陥り、今回の事例の様にキャンセルから9カ月経過してもお客様へ航空券の返金ができない状況になってしまいました。

会社見解

お客様と弊社との間で、手配旅行契約を結んでおります。航空券代などの返金は、航空会社から弊社に返金分の着金が確認できてからお客様に航空券代は返金いたします。また、弊社が立替をして航空券代を返金することはルール上定められておりません。航空券代はコロナ禍の影轡で航空会社側からの返金に時間がかかっていて、現在に至るまで確認できておりませんが、何卒ご理解を賜ります様よろしくお願いいたします。

解決の指針

手約款第2条では「当社が旅行者の委託により、旅行者のために代理、媒介または取次をすること」と契約を定義しており、また第3条では「当社が善良な管理者の注意をもって旅行サービスの提供をしたときには、手配旅行契約に基づく当社の債務の履行は終了します」とあります。
これらのルールによれば、お客様の依頼に基づいて国際空港券を予約、手配、販売した段階で旅行会社の仕事は終了しています。ただし、一般に航空会社と旅行会社間の契約では、予約の取消や欠航に伴う返金の精算などは購入した旅行会社を経由して行うことになっているので、旅行会社はその手続きをします。この状況で旅行会社が案内できることは、航空会社との間で精算の進捗がどうなっているかを定期的に確認し、航空券の購入者に対して、経過を発信することしかありません。

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