苦情の報告 事例インデックス : 過去の主な事例索引 うっかり「予約を間違えた」顧客の意向を最優先して
対応を行うべきではないか ! (2016年)

更新日:2023年01月31日


CASE 22 [ 出発時 ] 取消料 消費者保護
契約形態 募集型企画旅行
申出人 男性65歳
申込旅行 「福岡2日間」 (旅行代金 25,900円)
出発月 2016年1月

申出内容

私は旅行会社のサイトを通じ、エアー&ホテルのみのパック旅行に申込んだ。ただサイト入力の際に誤って1日遅い日に出発するツアーを予約してしまった。当日、空港に行き搭乗間際にこの間違いに気が付き、航空会社に対し、明日搭乗する便を今日の便に変更して欲しいと要求したが拒否された。このため旅行会社に連絡をして、日にちの変更を要求したが、担当者は「変更する場合はいったん明日出発のツアーをキャンセルし、今日出発のツアーに新たに申込みし直す形になる。またこの場合は明日出発のツアーには取消料がかかる」と説明を受けた。私はこの説明に納得がいかない。取消料うんぬんの前に私の変更依頼を尊重し、ただちにエアー&ホテルの手配をやり直すべきだ。

会社側の見解

利用航空会社が、お客様の執拗な変更要求に屈して、無償で変更を認め、当日の便でお客様を出発させてしてしまいました。しかし、羽田出発前にお客様とコンタクトが取れなかった点、また当社のリピーターでもあることを勘案し、当社からホテルへ予約の一日前倒しの変更をした次第です。

解決

募集型企画旅行の性質上、①契約が成立した後に、お客様側から契約内容の変更はできない。②当社が変更を受付けする場合は、いったん前の契約は取消扱いになる。③その後、「変更依頼部分」を含む新たな契約内容で、旅行契約を結び直す。④新たな旅行契約の成立に必要な「申込金」や「旅行代金」の受理は、以前の旅行契約の際に受理していた「申込金」や「旅行代金」を充当する旨案内する。
以上を粘り強く説明し、最終的には、前の旅行については、旅行開始日前日の取消扱いとし旅行代金の40%相当額である10,360円を支払っていただくことで解決となった。

解決の指針

今回の対応、および取消料を請求する根拠の考え方や説明の仕方は、妥当であったと考えます。
なお、お客様のなかには、まれに取消料の支払いを免れるために「出発日を間違えて入力してしまったことは、錯誤(間違い)にあたる。だから旅行契約自体無効になる。つまり取消料自体発生しないはずだ」と主張される方がいます(民法第95条本文)。
しかし、出発日の入力に当たって、入力画面の最後に出てくる確認画面を設けているにもかかわらず、間違いに気付かず、さらに送付を受けた契約書面に書かれた出発日の確認も怠り、間違いを発見できなかった場合には、お客様に重大な過失があったとみなされ、錯誤無効は主張できないことになります。

「錯誤による無効」は無効

インターネットで申し込んだお客様が、出発日を間違って入力した。お客様は画面の事項に錯誤があったのだから無効だ、と主張してくることがありますが、インターネット申込に関しては「電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律が適用になり、いわゆる「確認画面」を経由した申込は、民法第95条の但し書きが適用されないことになっています。つまり、旅行者が「錯誤による無効」を主張できないことになっています。

【民法第95条】
意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。

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