苦情の報告 事例インデックス : 過去の主な事例索引 子供が勝手に申し込んだ。こんな契約は無効だ!! (2017年)

更新日:2023年01月31日


よくある事例 10 取消料
契約形態 募集型企画旅行
申出人 学生18歳の親権者(父親)
申込旅行 沖縄2泊3日(¥49,800×5名)
出発月 2016年3月

申出内容

高校生の子供が、旅行会社のHPから同級生5名分の代表者となって、沖縄本島のツアーを申し込んだことがわかった。出発は2週間後だという。私が反対し、5名全員が旅行の中止に納得したが、子供がいうには、契約時の約束で、既定の取消料がかかるという。しかし、未成年の子供が勝手に行った行為であり、法的効力はないはずだ。

会社側の見解

当社としては、既に申し込みを受け、申込金を受理している。契約は成立しているので、約款で規定している取消料を請求したいと思う。

解決

最終的に、旅行会社の判断で、取消料なしで解除となった。

解決の指針

ネットのみで契約締結となり、直接顔を合わせたり、電話したりすることが少ない今日、未成年者かどうかを判断するのは難しい。旅行会社としては、申込み時に生年月日を確認する必要があるでしょう。本事例のように未成年者が法定代理人の同意を得ずに契約行為を行った場合、民法第5条の規定により、旅行会社は旅行契約を取消されるというリスクを負うことになります。こうしたリスクを避けるために、未成年者と旅行契約を締結する際には、必ず法定代理人(両親)の同意書を取っておく必要があります。本事例では、5名全員の親(民法上は両親双方)の同意書が必要であり、全員分の同意書をとっていなかったため、取消料なしでの解除に応じたことは、適切な対応といえます。なお、子供が親の承諾なしに同意書を代筆した場合は、未成年者が詐術を用いたことになり、取消料なしでの解除は拒否できます。(民法第21条)

民法第5条 第1項
未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りではない。第2項:前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。

民法第21条
制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。

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