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参加を断るなんて「差別」だ! (2019年)

更新日:2023年09月25日


お客様対応 (障害者差別解消法を含む) 障害者差別解消法
契約形態 募集型企画旅行
申出人 男性:53歳
申込旅行 フラワーパーク日帰りツアー
旅行代金 8,990円
出発月 2018年2月

申出内容

旅行代金を支払い、日程表も受け取ったのに、突然、営業所から連絡があり、今回のツアーには参加を見合わせてもらいたい、と言われました。
理由は、私が他の参加者に迷惑をかけるおそれがあるためらしい。たしかに私は統合失調症と診断されていますが、現在治療中で薬も飲んでいるし、今まで何回もツアーには参加しており、前回参加した日帰りツアーでも他人に迷惑をかけた覚えはありません。
楽しみにしている旅行の参加をいきなり断わられることに納得がいきません。御社の対応次第では訴訟も検討せざるを得ません。

会社見解

前回ご参加いただいたツアーの添乗員によると、お客様が観光地を見学してバスに戻ってきた際、突然、大声で意味不明の奇声を発したとのことです。しばらくしてその絶叫は収まったため、他の参加者からの苦情は寄せられていませんが、同じ症状は1年前のツアーでも報告されております。ツアーの円滑な実施に支障をきたすため、少なくとも奥様などの同行を参加条件とさせていただきたく存じます。

解決

営業所所長が自宅に伺い、症状等の聞き取りをしたうえで、今後、ツアー参加中に同様な行為があり、他の参加者から指摘が寄せられた場合は、参加を断ることがある旨を説明のうえ、奥様を同伴者として参加いただくことにした。お客様は参加前に気分を害したので、もうツアーには参加したくないとのことだった。

解決の指針

障害者差別解消法によると、「統合失調症」の精神障害を患っている方も障害者として接遇しなければならないことになっています。時々大声を発するのはその疾患の典型的な症状のひとつということですが、過去に他の参加者に危害を加えた等の事実がないかぎり、障害のみを理由に参加を断ることは同法違反になる恐れがあります。できるだけ参加の可能性を検討して、今回は、奥様を同伴者としてツアーにご参加いただくこととしたことは適切な判断だったと思われます。
なお、障害者差別解消法は、障害者から社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合は、その実施に伴う負担が過重でないときは、その障害者の性別、年齢、障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするよう努めなければならないとしています。

ここがポイント!

● ツアーへの「参加条件」を設けることは問題ないが、それは「合理的配慮」に基づくことが基本。

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