苦情の報告 事例インデックス : 過去の主な事例索引 未成年者同士の旅行に同意したが日数延長した事は聞いていない !
契約は無効だ ! 全額返金しろ ! (2014年)

更新日:2023年09月25日


未成年の契約 未成年者との契約
契約形態 募集型企画旅行
申出人 Aさん(男性、45才、会社員)
企画・実施会社 B社
申込旅行 USJへの旅2日間 (旅行代金 27,800円)
出発月 2013年5月

申出内容

未成年者同士の息子と彼女の旅行は2日間という事だったので、同意書の親権者欄に署名したが、旅行2日目の夜になっても息子は帰って来なかった。代理店に問合せたところ、何と私たちの知らないうちに、旅行は3日間に変更になっていた。同意書には「USJへの旅2日間コース」と書いてあるから3日間になった時点で同意書は無効だ。代理店に苦情を申し出たところ、代表者の女性の方には行程表を渡していると言い訳けするなど対応が悪い。旅行期間の変更を受付けたのなら親権者の私に連絡をすべきだ。また、そうした対応方法として社内的に未成年者契約マニュアルを作っていないのはおかしい。旅行契約が成立していると言うなら法的根拠を示せ。参加した女性の方に荷担しているのではないか。旅行代金全額返金を求める。

会社側の見解

当初、女性1名で来店し宿泊1泊の2日間を申し込みされ、その際、未成年者同士の旅行との申し出があり、次回申込金を持参する際に同意書の提出をご案内した。当初の申し込みは1泊だったため、用紙のツアータイトル名には旅行日数を2日間と記入してお渡しした。後日未成年者である参加者本人同士が来店し、申込金と各々の親権者署名の同意書を提出された。その際に復路を3日目に変更され、2泊目の宿泊手配は不要との事だった。旅行代金に変更が無いため、そのまま同意書を受領し、契約責任者である女性に変更した行程表兼申込書の控えをお渡しした。同意書を受領した日の夕方、男性の両親が来店し、旅行代金をクレジット精算された。同意書自体は未成年者が旅行契約する事に、支払い責任も含め親権者が同意する書面であり、3日間に変更となっても旅行代金に変更が無く、何も損害が発生していないので同意書は有効と考える。変更内容を親権者に確認すべきだったかもしれないが、親子であれば2日間が3日間になった事は既に同意を得ていると考えるのが一般的であり当社に過失はない。本件はそもそも親子間の意思疎通が無いことによるトラブルのため、全額返金には応じられないと共に、マニュアル整備は必須ではない旨をご説明申し上げた。

解決

当社の見解を再三ご説明申し上げ、最終的に渋々ながらもご理解いただき終了した。

解決の指針

未成年者の契約について、民法第5条第1項に「未成年者が法律行為をするには、法定代理人の同意を得なければならない」と定めています。これは、未成年者は成年者と比べて取引の知識や経験が不足し、判断能力も未熟な事から、未成年者が不利益を被らないよう、法定代理人である父母の同意を義務付け、法定代理人の同意を得ずになされた契約は取消ができます。本件は旅行期間が2日から3日に変更になっているため、当初の2日間の同意書で3日間の旅行そのものも包括的に同意したとの旅行会社側の見解は無理があり、再度3日間の同意書を求めた方が適切だったでしょう。よって、親権者には取消しをする権利があり、旅行履行後も取消権は認められる可能性が強いものです。
しかし本件は取消しを認めた場合でも、2日間は同意を得ているため、不同意の3日目の変更部分のみ取消しとなりますが、旅行会社は2日目の宿泊を手配しておらず、旅行代金総額に変更が無い事と、JRは帰路の利用日は変更となったものの、JRに乗車しないと帰宅できず必ず利用しなければならないため、返金はないものと考えます。このようなトラブルを回避するためにも、相手が未成年者で契約内容に変更があった場合は、再度、親権者の同意を取り付けることが肝要です。特に、本件では両親が来店しているのですから、再確認は容易なはずです。

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