苦情の報告 事例インデックス : 過去の主な事例索引 帰りのバスが事故を起こした。
旅行が台無しになった。全額返金しろ!(2017年)

更新日:2023年01月31日


CASE 31 [旅行中] 程管理・事故
契約形態 募集型企画旅行
申出人 男性21歳
申込旅行 「長野スキー旅行」(旅行代金 25,000円)
出発月 2016年1月

申出内容

スキーツアーに参加した。帰路、乗車していたバスが事故を起こしてしまった。幸い大きな怪我をすることはなかったのだが、乗車していたバスでの移動が不可能となり、旅行会社に手配してもらって、路線バスと電車を乗継いで帰ることとなってしまった。
無事に帰宅できたものの、バス事故のせいで、たいへん恐ろしい思いをした。こんなことになるならば旅行に参加しなかった。損害賠償として旅行代金の全額返金をして欲しい。

会社側の見解

お客様にはたいへん不安な思いをさせてしまい、衷心よりお見舞い申し上げます。今回のバス事故は、「バス会社運転手の不注意が原因」であり、当社の「手配」にミスはなかったので、損害賠償請求には応じられませんが、お見舞いの気持ちとして、当社商品券をお受取りいただければと思います。

解決

商品券の提示に納得されなかったが、会社の最終見解としてこれ以上は対応できない旨を伝えたところ、ご納得された。

解決の指針

まず、募集型企画旅行において、旅行会社の債務とは、お客様が旅行サービス(運送・宿泊サービス等)の提供を確実に受けることができるように、手配を完成し、旅程を管理することです(募約款第3条)。
このことは、運送サービスそのものは、バス会社が提供していることを意味し、バス会社が、その運送サービス提供中に運転ミスという過失によってお客様に損害を与えたときは、バス会社がこの損害を賠償する責を負います(民法第415条又は同第709条)。このため、旅行会社がお客様からの損害賠償請求には応じず、お見舞いの意味で、商品券をお渡し解決に至ったことは賢明であったものと考えます。
なお、バス事故等の事故発生時には、お客様は旅行会社の安全確保義務違反に基づく損害賠償の請求をなさることがありますが、たとえば、旅行会社が、バス会社としての資格がないのにその会社を選んで手配していたとき、また、泥酔等で明らかに危険極まりない運転を継続するドライバーに対し、添乗員等がなんの注意も与えなかった等の事実がないかぎり、旅行会社には、安全確保義務違反はないと解されています。

損害賠償に関する民法

【民法第415条】
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。

【民法第709条】
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

 

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